え!?あの『度胸星』が・・・

投稿者: | 2007年10月17日

ふらふらと講談社のサイトをウロウロしていたら見つけてしまいました。
あの”不遇の名作”である『度胸星』の1巻が発売!?
ここです [:右:] 講談社コミック新刊のページ

現在モーニング戦国わびさび漫画(「へうげもの」)を描いている山田芳裕さんのSF漫画です。
初期の「大正野郎」という一見マイナー漫画(実はまっとうなエンターテインメント)から、スポーツ漫画の新機軸「デカスロン」、短編でも名作「泣く男」を発表するなど、徐々に人気実力を伸ばし始めていた山田さんが万を持して発表したSF作品がこの「度胸星」でした。
名作です。でも知る人ぞ知る名作でした。本当に人気が出る前に終了してしまったのです。
それがあまりにもあっけない、いかにも打ち切られました的な終わり方で終わりました。ショックでしたが、無理やり自分を納得させました。
しょうがないか、一部の者が楽しんでいても、所詮商業主義、人気がなければ打ち切られるのも仕方ない、と。
でも実際はとんでもない状況だったのです。
連載雑誌の方針転換で、作風がそれにそぐわないために突然の打ち切りになったようなのです。
それも新しい編集長の独断で。(担当の編集者は反発しその出版社を辞めたとかいう噂もあり。真相は知りません。)
そんな状況で連載を終了させるなんて、商業主義以下です。
実際その方針転換は失敗に終わったようです。
とにかく、物語が佳境に入り、これから面白くなるというタイミングでの連載終了。
放置されたままの伏線もたくさんありました。
その後、あるインタビューでその連載打ち切りの状況を読み、山田さん本人も相当力の入った連載だったことがわかりました。
インタビュアーに続きを書く気があるかと聞かれ、その気は無いと山田さんは答えていました。(あぁ!)
それが、ここにきて、講談社からコミックの発売。
たぶん、出版社を変えた再販ということだとは思います。
が、期待も思わずしてしまいます。
同じ講談社から現在刊行されている「湘南爆走族」は、最終巻が全部新作なのです。
ということは、もしかしたら「度胸星」も続きを読めるのでは
どんな形で刊行されるか不明ですが、オリジナルの「度胸星」(小学館版)を持っている人も、ぜひ講談社から出る新刊を購入しましょう。
この名作を埋もれさせてはいけません!
そして、ぜひ山田さんに続きを書いてもらいましょう!